前回まで、甘酒の変わり種や塩麹の変わり種を紹介してきましたが、
今回は、その麹を作る麹菌のバリエーションのお話です。
日本の国菌として、一般的に広く使われている麹菌は、
黄麹という種類の麹菌です。
麹菌には、この他に黒麹、白麹、紅麹があります。
というか、もっとありますが、
日本で主に使われいるものは、この3つです。
この中で黒麹と白麹は焼酎の製造などに使われます。
さらに黒麹は、一般にも少しづつ普及してきていて、
この黒麹で作った甘酒がまた美味しいのです。
上の写真が黒麹です。
思ったほど黒くはないと思うかもしれません。
白米に菌をつけて育てていますからね。
でも黒麹も菌によって違いがあり、本当に真っ黒になるものもあります。
それで甘酒を作ると墨のようです。
この時使ったものは、そこまで黒いものではありませんが、
これで作った甘酒は、明らかに見た目が違います。
上の2枚の写真を見て、おわかりだと思います。
グレーですね。
上が、甘酒をこれから仕込むところ。
下の写真が、黒麹の甘酒が完成したところ。
普通の麹で作った甘酒と何が違うかというと…
黒糀は、発酵する時にクエン酸を生成するんです。
クエン酸は、酸味。
つまり、甘酸っぱい甘酒になります。
始めて飲むと、ちょっとびっくりするかもしれません。
でも、さっぱりした酸味があって美味しいです。
冷やして飲むと、とてもすっきりします。
もし甘酒を作っていたり、作る予定があるならば、
是非一度試してみてください。
入手が、ちょっと難しいかもしれませんが。
もちろん、黒麹甘酒として飲むだけでなく、
普通の白い麹同様、料理にも使えます。
次回は、そのあたりを書きたいと思います。