魚醤のお話のつづき。
魚醤に限らず、味噌や醤油、日本酒など、
日本が誇る伝統食が、先細りの状況になってきている
という状況が、業界では危惧されています。
現在の食習慣に合わないとか、食品そのものがあまり健康に良くない、
というなら、まだ仕方がないな、とも思いますが、
デメリットより、はるかにメリットが多い、
使い方で、料理がさらに美味しくなったり、最終的に健康にも良い、
だから、長い歴史があって、さらにその歴史の中で磨かれてきた
最新の食品が先細り、というのは歯がゆい。
ひとつには、伝統的な製造方法は手間も時間もかかるのと、
その結果、金額も高額になりがちというのがあります。
また、それに応えるために大企業がその規模と潤沢な資金を使って
添加物で味を模倣した、安直な製品を大量に安く流通させているのも大きい。
添加物などのカラダへの影響を危惧している一部の人たちは、
そういったものを極力避けたり、
古くからある蔵元の本物を積極的に買って応援する人もいます。
また少しづつではありますが、そういった認識を持った人が増えてはいるようです。
それでも、消費の減少に歯止めがかかるほどではないので、
結果的に減少傾向が続いている。
確かに、目先の事だけ考えていると、
値段が倍違う商品をぱっと見で買おうとすると安い方に手が伸びるのでしょう。
でも、例えば醤油を使うとして、
一回にどのくらいの量を使うのかというと、大した量ではありません。
味をつけるだけですから。
1リットルくらいの醤油1本を使い切るのに、
どのくらいの日数が必要かと計算してみれば、
多くの場合は、そこで値段が倍のモノを買ったところで、
消費量から換算する一日あたりのコストは、
ほとんどの家では微々たるものだと思います。
それなら、良いものを使った方が美味しくて健康にも良い、
と思うのですが、
どうもそこまで考えられない人が多いようです。
話がだいぶ逸れましたが、
醤油や味噌などよりも、はるかに知名度の低い魚醤。
それがより顕著な気がします。
そういうのもあって、自分もこうやってブログで発信しているわけです。
知らない人にとっては、まずどう使えばいいのかわからない。
確かに、自分も使いこなしているわけではないので、
ネットで調べたり、自分でもいろいろとお試しで使ってみようと思って、
前回日本に帰国した時に、いくつかの魚醤を買ってきました。
さらに続きますが、次回も魚醤についてのお話をしてみたいと思います(笑)