魚醤について、続きのつづき(笑)
前回の記事では、魚醤だけでなく日本の伝統食全体について書きましたが、
今回は、あらためて魚醤について。
魚醤というのは、「ぎょしょう」と読みますが、
古来の言い方だと「うおびしお」という言い方をする事もあります。
これは、もともと食料を長期で保存するために、
塩漬けにしたところからきています。
当然、魚介だけでなく、野菜や肉、穀類なども塩漬けにしていた事もあり、
それぞれ、「草醤(くさびしお)」、「肉醤(ししびしお)」、
「穀醤(こくびしお)」と呼ばれていました。
その中で、魚醤は今でも全国各地で細々ながら作られています。
日本三大魚醤と呼ばれるのが、
以前書いた、石川県の魚醤、「いしる」、
秋田県の「しょっつる」、
香川県の「いかなご魚醤」。
和食グルメの人なら、秋田の郷土料理である、
しょっつる鍋を知っているかもしれません。
それぞれ、原料となる魚が違いますが、
当地では、割と普通に使われていたりします。
最近は、その原料となる魚が以前ほど捕れなくなってきて
希少価値が高くなっているのも、生産減少の原因のひとつになっています。
実際に、ハタハタなどは一時絶滅の危機に瀕したそうです。
今は、漁師や漁協での漁獲管理を通して、少しづつ回復しています。
3大魚醤ではなくとも、これらを含む全国各地ではいろいろな種類の魚で
作られている魚醤があります。
私が知っている範囲でも、とびうお、イカ、はまち、鯛、鮎、鰻など、
いろいろな魚醤があります。
それぞれ、特徴があるので使い分けると楽しそうです。
次回に日本に帰国する際には、これらをたくさん集めてこようと思っています。