日本酒醸造が、1周回って原点回帰というか、
今までとは、一線を画す造り方をする酒蔵が増えています。
美味しい日本酒と言えば大吟醸。
これは一般的にはゆるぎないわけですが、
大吟醸を作るには、雑味を徹底的に減らすために米を磨き(削り)ます。
そうやって磨いて残った米の割合をパーセントで表したものを精米歩合といいますが、
この精米歩合が高いほど(パーセンテージが低いほど)、
雑味がない日本酒らしいすっきりした味わいになります。
大吟醸だと、これが50%以下で最近聞いた話では、
精米歩合 0.9% !!
というものまで出てきているとか。
それってほとんど残ってないじゃん!!
っていうくらい。
確かに絶品だそうですが、こういうのを聞いていつも気になるのは、
「磨いて出た米の粉はどうなる?」です。
それだけ精米歩合が高く、しかも酒蔵ですから大量のお米でお酒を仕込むとなると、
炊いた米以上の、米粉がでるわけですね。
多分、米粉として売られていたり、製菓会社などで使われていると予想していますが。
話は変わって(笑)、
確かに雑味を極力取り除いた大吟醸は、美味しいですが、
雑味を取り除く=個性が無くなっていくという事ですね。
美味しいのは確かですが、雑味をとればとるほど、
どの酒蔵も似たような味になってきてしまうという事で。
つまり個性を出し辛い。
そこで、大吟醸は大吟醸でこれからも追求されていくと思いますが、
それとは別に、あえて精米歩合を低くしたり、
何なら精米しない玄米のままで日本酒を作る酒蔵が増えてきているそうです。
酒米も、日本酒用の米として大人気の山田錦だけでなく、
食用のコシヒカリを使ったりと、とても自由です。
面白い現象ですね。
そうなると、もう個性在りまくり(笑)
クセの強い酒になりますね。
当然、酒蔵ごとに味わいが大きく異なるので、
好みが人によってはっきり分かれるでしょう。
それぞれの酒蔵が、個性たっぷりの日本酒を作って、
その中から、自分の好みに合うモノを探す。
面白くないですか。
そして、この記事のタイトルにある赤米。
精米しないどころか、全く違う品種のお米にチャレンジする酒蔵。
日本酒の未来が楽しみ!
赤米は、日本のお米のルーツともいわれています。
そんな古代のお米で作るお酒って、なんだか浪漫がありますね。
次回日本に一時帰国した際には、
そういうチャレンジしている酒蔵をあちこち巡っていきたいです。