酵素玄米、または発酵玄米がカラダに良い、
と言われていますが、
実は酵素でも発酵でもない!
と、私は考えています。

発酵は普通酵素によって起こりますが、
酵素は熱に弱いです。
たいていの酵素は、45℃くらいまで温度が上がると失活します。
一旦失活すると、温度を下げても戻りません。
麹菌の酵素は、かなり高い温度まで耐えられますが、
それでも、60℃ちょい過ぎくらいまで。
一方、酵素玄米を炊くと沸騰しますから、
その時点で玄米の酵素は失活します。
さらに、炊けた玄米を3日間ほど保温します。
炊飯器の保温なら、70℃前後あります。
と、どう考えても酵素が働いているとは考えられません。
熟成して美味しくなるのは、発酵や酵素ではないです。
それなので、私はよく知られているもうひとつの呼び方、
「寝かせ玄米」
と呼んでいます。
この方が、誤解がないです。
この寝かせ玄米は、栄養価が高くなると言われていますが、
寝かせたことで発酵ではなく熟成した結果ではないでしょうか。
少なくとも、発酵や酵素とは直接は関係ないでしょう。
では何故、酵素玄米とか発酵玄米とか
呼ばれるようになったのかというと、
その方が売れるからです。
健康を気にする人が増えた昨今、
「酵素」、「発酵」はパワーワードです。
この単語をつけただけで、突然売れ出した商品が少なからずあります。
前回の記事(健康食品)でも述べましたが、
商品メーカーが、売り上げにつなげるための宣伝文句です。
寝かせ玄米自体は、良い事があるようなので、
良いですが、誤解はしないようにしたいですね。